港湾の水路・船渠、運河の閘門、河川のダム・堰・水門・発電所、灌漑水路などで使用される水門扉、取水設備、
  放流設備、排砂設備等の水鋼構造物について技術提案を行うことを目的としています。


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技術提案1 【防潮水門・・捩り構造】

 
 















 

深掘り1:反りの緩和と最適設計

 捩り構造 を用いた超大型防潮水門の技術を提案します。

1.提案の評価結果

 トップ頁の評価結果は下記の通りです。
(1)提案理由:実現コストが従来形式の1/3〜1/2です。
(2)実現性に関わるリスクがありません。即ち、
   @大型捩り構造物の設計方法が確立されています*1。(基本的課題)
   A実現に必要な駆動設備の実現性が確認されています。(関連技術)
   B海洋環境での大型捩り構造物の稼働実績が37年に達しています*2。(実機検証)
   C受益者と利害が一致しています(営業経緯)
(3)しかし、検証段階はレベルU(予備設計)であり、二次的課題が残されています。
 尚、現時点で予見できている周辺課題等を6項に記述します。また、* は下記注記を示します。
注記 *1:7項の資料3及び資料4
    *2:7項の資料1及び資料2

2.大型防潮水門のイメージ

 図−1〜4は大型防潮水門のイメージを示しています。 高潮や津波から沿岸の人と財産を守る目的で建設された設備であり、 近年の気象変動の増幅や津波発生確率の上昇などで益々必要性が高まっています。

大型防潮水門のイメージ

3.なぜ捩り構造か

 超大型防潮水門のアイデア提案は過去に多数あり、表−1はその例を示します。この表は提案を構造区分、格納場所、コスト軸で分類し、 内容的共通提案をグループ名で括ってあります。更に、同表はグループの適用条件を番号と名称で最大2個まで示しています。 適用条件とは適用現場の条件のことで、表−2はその内容を示します。図−5は表−1に示すグループのコストランキングと適用条件を コスト軸上に示しています。コストランキングは定性的コスト優劣のみを示し、絶対値や比率を表してはいません。図−5の”静水操作”と”船舶衝突”は 開閉操作を静水中で行う水路と船舶衝突等が発生しない水路への適用を条件としていますが、この様な水路は存在しません。図−6はこの観点から 図−5のグループを5種類に絞り込んだ結果であり、超大型防潮水門形式として捩り構造が有利であることを示しています。図−6の水門形式のイメージを 図−7に示します。絞り込み条件の一部を、参考として、表−3に示しました。更に、捩り構造のコスト的優位性を示す図−7’を追加しました。 本図は捩り構造最適設計の挑戦目標線を示します。目標線は捩り構造の重量実績値の累乗近似曲線と一致しています。目標線と赤色重量の比較がコスト的優位性を良く示しています。

水門扉の形式一覧

水門形式の適用条件

水門形式のコストランキングと適用条件

水門形式の絞り込み結果

絞り込まれた水門形式のイメージ

水門形式の適用条件内容

捩り構造最適設計挑戦目標線

4.捩り構造と曲げ構造の相違

 図−8は曲げ構造と捩り構造の変形的特徴を示します。図のLは径間長を示します。 曲げ構造の変形的特徴を断面の平行移動とするならば捩り構造の変形的相違は断面の面内捩れと表現できます。 捩れ中心は断面の移動拘束点です。即ち、拘束点の有無により曲げ構造と捩り構造に分かれますが、断面が閉じている場合の二つの構造特性は著しく異なります。 曲げ構造は部材の断面二次モーメントで荷重に抵抗するのに対し、捩り構造は閉断面々積の自乗で抵抗します。また、荷重の伝達経路が大きく異なります。 曲げ構造では、荷重は剪断抵抗で径間端末に伝達されるのに対し、捩り構造断面に作用した荷重は断面内の拘束点に伝達されて、 径間端末には作用荷重と拘束点反力で形成される捩りモーメントが伝達されます。 曲げ構造は3次元構造ですが、捩り構造は2.5次元構造と考えることもできます。 この様な構造上の相違から捩り構造は様々な利点を持ち、この有利さは径間長が増すに従い顕著になります。

水鋼構造物の技術提案

5.捩り構造による超大型防潮水門のイメージ

 図−9は捩り構造による超大型防潮水門のイメージを示します。 この例は径間600mのレールスライド方式であり、開閉は格納ドック上の機関車(4台)と補助油圧装置で行われます。 図は左岸側の半径間を示します。

捩り構造による超大型水門

6.残された課題

 表−4は見えている課題です。施設完成迄に夥しい数の技術的課題解決を要するのが普通です。

捩り構造による超大型水門

7.参考資料

捩り構造による超大型水門


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